SSブログ

非鉄の方にもわかる 蒸気機関車の色 [鉄道]

少し前に 「非鉄の方もわかる D51 なめくじ」 と言う内容を記事にしたのですが、ちょうどタイミングよく大井川鉄道のトーマスが走りだし、そのカラーリングに対して日本の蒸気機関車はなぜ黒い?
そんな質問もありました。
そこで・・・今回はこのタイトルで・・・
thomas_16_10.jpg
我が家の子供たちがまだ小さくかわいかった頃、安室ちゃんとか蘭々が、ウサギになって出演していた、ポンキッキーズの中で「きかんしゃトーマス」やってたんです・・・VHSのテープにずいぶん残してあるはずですが・・・どこにいっちゃったんだろう?
それと、結構あったトーマスのおもちゃも・・・屋根裏を探さなければ・・・

・・・と言う話ではなく、この機関車達の色・・・およそ、本当にあった機関車が基になっています。で、このお話は時代的にはおそらく1950年~1960年くらい?(ヘリコプターとかディーゼル機関車も出てくる)
ちなみに「トーマス」は [次項有]「Class E2 0-6-0T 」が原型です。

イギリスの蒸気機関車の写真を見ていると、緑・茶色に塗装されているものが良く目に付きます。
ただし、汚れは目立つので、メンテナンスは大変な様です。

でも、日本の蒸気機関車は、ほぼ「黒」。
蒸気機関車は、ほとんど鉄で作られています。
鉄はとてもサビ易い素材なので、塗装の主な目的は「錆止め」なんです。
しかも、煙突などが付いている部分は、かなり高熱になりますので、熱にも耐えられる塗料である必要性がありました。
防錆+耐熱、今ではもう少し色を選ぶことができるのでしょうが、当時は必然的に塗料の色は「黒」にしぼられていったのでしょうね。(トーマス達の煙突と、その近くも黒いです。耐熱性のある塗料はやはり「黒」だったのしょう)
多くの場合、一般のペンキではなく「黒染め」されていた様です。

黒染め ・・・あのビゲンのとは違います
鋼材の表面に酸化第一鉄(黒錆)の皮膜を作り、鉄内部を保護する表面処理の一つ。 乾式酸化法や加熱蒸気酸化法、溶融硝酸塩法、酸性着色法、陽極酸化法、 アルカリ着色法などが代表的。

ちなみに、昔の客車が、濃い茶色系がほとんどであったのは、蒸気機関車の煙で、汚れてしまうので、目立たない様に・・・が一番の理由でした。

これらの理由で日本の蒸気機関車は「黒」が基本になっていたのでしょうね。
それと「国鉄」(役所)と言うのもその要因のひとつの様な気がします。もし、関西・関東の私鉄に多くの蒸気機関車があったならば、そして、1960年代まで多く活躍していたのであればトーマス達の様にカラフルな機関車が多く存在していたのでしょうね。

余談ですが・・東海道本線電化開業の時にはなんと、煙が出なく汚れなくなったので・・・と、客車を薄い緑色に塗り替えたりしていました。
hato_aodai_m_l2.jpg
これは模型ですが(私は持っておりません・・・)

1954年頃にはC59と言う蒸汽機関車が、茶色と緑色に試験的に塗装されていました。
しかし暗めの色であり、本格採用まては至っていませんでした。

また・・・
paci7_kt.jpg
これは、戦時中日本が満州鉄道で走らせた機関車ですが(模型)こんな色の機関車も走らせていたんですけど・・・

これが蒸気機関車の色についての、ご報告です。



蒸気機関車の色について調べているうちに http://kotarobs.blog.so-net.ne.jp/2008-12-09 こんな記事に行きつきました。
そう、あの、ナイアガラの記事 駅員3さんの記事です。
国鉄の蒸気全盛の頃、黒がほとんどであったとsuzuran6が認識のナンバープレートの地色ですが、主に西日本方面では黒・赤・緑・青など様々な色が使われていた様です。
DVC00046-e32a1.jpg
駅員3さんの記事より転載(許可を頂いております)
ナンバープレートがカラフル!!

今の所わかっている、色付きナンバープレートの一例ですが
東海道本線を担当していた宮原(大阪)では、機関車の状態によって、好調な方から順に 赤→緑→黒 としてナンバープレートの色を塗り分けていた様です。
鷹取工場(神戸市須磨区にあった車両の製造及び点検修理を行っていた、鉄族にとっては聖地のひとつであった)では機関車の修繕の程度で色分けし、模範修繕車=赤、それに準ずるもの=青、その他=黒。
九州では門司局は色分けをしなかったようですが、熊本のほか、大分=青(D60を除く)、南延岡=青、宮崎=淡青(のちに黒)。
名古屋のあたりでは、機関区ごとに 名古屋区=赤 (今保存されているC6217) 稲沢区=黒 大垣区=青 多治見区=緑 中津川区=青 美濃太田区=赤 高山=黒 と
また、四国では 高松=赤 多度津=青 高知=緑 その他=黒 だった様です。
その後、蒸気機関車が少しずつディーゼル機関車や電気機関車に追われる様に数を減らしてゆく中でほとんどのナンバーは黒に戻されてゆき、
ごく一部に、赤・緑・青が残り、それが稀少と言う事で人気になったりしたのです。


ちなみに、駅員3さんの記事の中の「C58 393」は、一時期、王寺(奈良)・和歌山に配置されていた事がありますので、この時のナンバーでは?と想像できます。
この手の記録あまりちゃんと発見できないのですが、suzuran6の記憶の中に天王寺鉄道管理局内でも機関区ごとにナンバーの色分けがされており、王寺が「青」の記憶があります。
ちなみにこの機関車、東北に移動し、1972年にさよならSL「おもいで号」を牽引、その後北海道苗穂へ移動になり、最後を迎えたsuzuran6にもすこし所縁のある機関車でした。
あ、そうか非鉄の方はここでも?がでてしまうのでしょうか・・・
蒸気機関車のナンバープレートは、傷、装備の都合で意外と検査の際などに、新しい物に造り変えたりしていましたので、ナイアガラに、青い「C58393」の物が残っているのは、そのタイミングに頂いた物である。・・・と言う事にしておきましょう。(笑)

皆さんも、鉄道博物館などに行った時に壁に貼ってある蒸気機関車のナンバープレートをみた時にでもこの事を思いだしていただければと思います。

この内容に関してのなにか、新情報などがあれば・・・教えてください!!


以上「非鉄の方にもわかる 蒸気機関車の色」でした。

そう言えば・・・suzuran6のブログの左上にある「KITAKA」のキャラクターのエゾモモンガにカーソルを合わせてクリックしたことがある方って、どのくらいいるのかなぁ~?









nice!(43)  コメント(14)  トラックバック(0) 

nice! 43

コメント 14

green_blue_sky

煙で汚れても黒なら目立ちませんね(^_^;)
トーマスのようにからうらなものだと、色が目立ちすぎ??
黒のイメージのなのでカラフルになると、背景が難しそう(笑)
by green_blue_sky (2014-09-15 17:30) 

さといも野郎

プレートの色が赤とかだと、どや顔に見えたんでしょうか(^^
汽車の個体に対する、一つの愛情表現でもありますね。
by さといも野郎 (2014-09-15 18:02) 

taka

ナンバープレートまで色違いがあったのですね
「KITAKA」のモモンガクリックさせて頂きました(笑)
by taka (2014-09-15 18:13) 

だいず

うちの子のプラレールデビューは トーマスでした。
カラフルなのは楽しいけど 確かにメンテ大変そう∼^^;
by だいず (2014-09-15 19:33) 

昆野誠吾

へーすごく勉強になりました!
プレートにもこんな理由があったんですね~
子供がもう少し大きくなったら教えてあげようと思います♪
by 昆野誠吾 (2014-09-16 01:15) 

ちょいのり

黒しかないんだとばかり思ってました^^;車体もプレートの地の色も^^;
地区分や状態で色分けされていたのですか!
今度見かけたら気にして見てみよーっと^^
島根でも見たんだけどその情報一歩遅れでしたw

by ちょいのり (2014-09-16 01:20) 

やなぼー

やってみたところ・・・
左にいて、コメントが書けない・・・(爆)
(^_^;)

ウチの近所の黒・赤・緑を見ましたが、青もあったんですか!?
そのうちに登場するのかな!?
by やなぼー (2014-09-16 05:00) 

kinkin

ナンバープレートの色は、確かに色々な色が存在していますよね、黒だけで無く。
国内用に計画していた蒸気の弾丸列車も色は変えようとしていたのかな・・・・
by kinkin (2014-09-16 05:24) 

youzi

ブルーの機関車、カッコいいと。
by youzi (2014-09-16 06:03) 

夏炉冬扇

トーマス、テレビでやってましたね。
by 夏炉冬扇 (2014-09-16 06:39) 

下総弾正くま

美鉄は赤でしたね…(・_・;)
…なめくじのD51、某所で見てきましたぜ(-_-)ニヤリ
by 下総弾正くま (2014-09-16 12:22) 

あおたけ

蒸気機関車の色が黒なのは
耐熱性に優れているからと聞いたことはありましたが、
あらためて勉強になりました。
そして色付きナンバープレートも面白い話ですね〜!
宮原の調子の良い順というのは初めて知りました(^^)

by あおたけ (2014-09-16 19:16) 

駅員3

勉強になりました(^^)
緑・・・やっぱり存在したんですね。(ナイアガラにも緑のプレートありますが)
ナイアガラの蒸気機関車のプレートは100枚近くあり、店内に飾られているプレートは月一で替えていますので、毎月おいでいただければ違うプレートに出会うと思います。
ちなみに戦前のプレートは、番号の下に『形式D〇〇』と入っていましたがそういうプレートも登場しますよ。
by 駅員3 (2014-09-17 07:33) 

サットン

私は「機関車やえもん」世代です。
最近知ったんですが、この物語、阿川弘之、岡部冬彦両鉄人の
合作だったんですね。
by サットン (2014-09-20 09:16) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。